- PEEK冠は、PEEKという素材を使用して作られた冠(クラウン)のことを指します。PEEKはポリエーテルエーテルケトン(Polyether Ether Ketone)の略称で、高性能の工業用プラスチックです。この素材は耐熱性や化学的安定性が高く、機械的な強度も優れています。また、生体適合性があり、軽量かつ耐久性があります。
- 保険適用になったCADCAM冠としてのPEEK冠はポリエーテルエーテルケトンを主成分とし、無機質フィラー(セラミックの一種)を配合したレジン(合成樹脂)ブロックをコンピューターを用いて、削り出したものです。
- 力が加わった際にたわみやすく破折しにくいという特徴があり、第二大臼歯や第三大臼歯にも適用できます。力の加わる第一大臼歯にも適用可能です。強度が求められる大臼歯でメタル以外の白い歯が保険診療で入れられるメリットがあります。
- デメリットとしては、色調が透明感の無いアイボリー一色のみであり天然歯とは色調が異なること、切削加工や切断加工が難しいこと、価格が高いこと、表面硬度が低いため研磨が困難であることが挙げられます。