安心して治療を受けていただくために:当院の安全管理体制
歯科治療では、痛みへの不安や緊張から、稀に気分が悪くなってしまう方がいらっしゃいます。当院では最新の解析データに基づき、患者様の安全を第一に考えた診療を行っています。
1. なぜ「気分が悪くなる」ことがあるのでしょうか?
歯科診療中に起こる体調不良の約50%〜60%は、「血管迷走神経反射」と呼ばれるものです。
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主な原因:麻酔時の痛みや、治療に対する強い緊張・恐怖心によって引き起こされます。
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起こりやすいタイミング:主に「麻酔中」や「麻酔の直後」に集中しています。
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ほとんどの場合は一時的なものですが、稀に深刻な事態につながることもあるため、当院ではこの時間帯の体調変化を特に厳重に注視しています。
2. 「事前の問診」が、あなたを守る最大の予防策です
解析の結果、救急蘇生が必要になるような重篤なケースの多くは、「事前の問診でリスクを把握すること」で回避可能であったという結論が出ています。
そのため、当院では以下の点について詳しくお伺いしています。
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持病の確認:高血圧や心疾患をお持ちの方は、ストレスにより心筋梗塞などを発症するリスクがあるためです。
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当日の体調・食事:糖尿病をお持ちの方が空腹で受診されると、治療のストレスと重なって「低血糖ショック」を起こすことがあります。
「なぜこんなに詳しく聞かれるの?」と思われるかもしれませんが、これらはすべて、あなたに安全な治療を受けていただくための大切なステップです。
3. 万が一に備えた救急体制
私たちは、機材の設置以上に「スタッフのトレーニング」が重要だと考えています。
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定期的な訓練:AED(自動体外式除細動器)の設置はもちろん、スタッフ全員が定期的に蘇生トレーニング(BLS講習)を受け、実際の現場で迷わず動ける準備をしています。
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迅速な判断と対応:単なる体調不良(迷走神経反射)か、深刻なアレルギー(アナフィラキシー)かの見極めを迅速に行い、適切な処置(酸素投与や緊急薬の使用など)ができる体制を整えています。
救急蘇生の実際
救急蘇生の実施法をご紹介します。特別な資格が無くともどなたでも行うことができます。大学にいたときには、ICLSコースのインストラクターをしていたこともあります。
①反応の確認
肩を優しくたたき、耳元で大きな声で『わかりますか?』
②応援要請、救急要請、AEDの依頼
『この方、反応がありません。人を集めてください。』
『119番通報をお願いします。もしあればAEDを持ってきてください。』
③気道確保
頭とあご先に手をあて、あご先を持ち上げて気道を確保する。
④心停止の判断
呼吸で確認する。胸部・腹部の全体を見回す。
心停止と判断した場合、胸骨圧迫開始。
※あえぎ呼吸(死戦期呼吸):しゃくりあげるような、とぎれとぎれの呼吸様運動のこと。心停止と考える。 You Tubeでも動画を視聴できます。
⑤胸骨圧迫

『もっと強く、速く、しっかり戻す』
手を置く場所は乳頭と乳頭を結ぶ線上の真中(胸骨の下半分)にしてください。
リズムは少なくとも100回/分にしてください。多少速い(120回/分)のは許容されます。戻りが重要。肘をのばして二等辺三角形を作り真上から。足は肩幅に開いて安定させます。腋をしめます。胸を張ります。マウンテンゴリラのイメージです。
指先をそらせるとよいです。手根基部を当てます。疲労による質の低下を考え、交代を頼みましょう。対面で交代したり、横から交代する方法があります。
※循環が大切な理由:後遺症なく社会復帰できることを目指しますが、一番大事なのは、脳です。脳は動脈血流が無くなると、4分間無酸素状態になるだけで、不可逆的な変化をしてしまいます。つまり、脳細胞が死んでしまいます。
※胸骨圧迫だけで良い理由:心原性心停止ならば、人工呼吸せず胸骨圧迫だけで救命率は変わりません。その理由は、血液は食塩水に赤血球や白血球などが含まれているものですが、赤血球中のヘモグロビンが酸素とほぼ100%くっついており、食塩水の中にも酸素が溶けているので、多少の時間呼吸できなくても血中に含まれている酸素をきちんと循環させることで酸素供給が足りるからです。肺や心臓や大血管は胸腔という密閉された入れ物の中に守られています。胸腔は呼吸するために周囲よりも陰圧にできているので、静脈から血液が流れ込んできます。押すと胸腔内圧が上がるので、動脈から心臓内の血液が全身に送られます。心臓と大動脈の間には弁があるので、離した状態でも逆流はしないで済みます。普段の心臓に比べると心拍出量は1/3~1/4程度。血圧は上60~80mmHg、下20~40mmHgしか出ないのですが、脳を殺さないで済みます。
⑥AEDの到着
まずは電源をいれます。
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音声ガイダンスに従います。
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パッドの装着
パッドの貼る位置は心臓を囲むように 右は鎖骨の下、左は脇の下5~8cmくらいにします。
※水は通電性が高いため、水濡れの場合水分を拭き取ります。小児でも小児用パッドがないときは、大人用パッドを使用可能(逆はダメ)。前胸部に体毛の多い患者ではまずぴったり圧着させます。可能なら剃毛してください。金属アクセサリーやパッド装着部位のニトロテープなどは通電エネルギーが遮断されるため、取り去ります。薬剤を拭き取って装着します。ICD(植え込み型除細動器)、ペースメーカーICDがある場合、本体の膨らみから8cm以上離して装着してください。
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解析ショックの場合周りに離れてもらいます。
感電すると危ないので、ちゃんと離れているか次の三つを確認してから、除細動(電気ショック)のボタンを押してください。
『離れてください。①自分良し ②気道管理者良し ③周囲の安全良し』→ボタンを押す→電気ショック
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胸骨圧迫再開(救急車が来るまで、または意識が戻ったり、体を動かしたりするまで、交代しながら、頑張りましょう。)
※再評価と胸骨圧迫の中止の判断
①AEDが装着され解析が開始されるとき
②専門家(院内蘇生チーム、救急隊など)に引き継ぐとき
③有効な自己循環や自発呼吸が再開し、意味のある動きがみられるとき
⑦回復体位
乳児の救急蘇生
反応の確認
足の裏をたたく。
応援要請
「誰か、誰か来てください!」「119番通報お願いします。AEDお願いします。」
呼吸の確認
できれば同時に脈触知(上腕動脈)。正常な呼吸が無ければ心停止。ただちに胸骨圧迫開始します。脈が触れても60回/分以下で、皮膚蒼白やチアノーゼがある場合は胸骨圧迫。口対口鼻人口呼吸2回行います。赤ちゃんの場合呼吸停止からの心停止が多いため、極力人工呼吸を行います。
乳児(1歳未満)・小児の心停止の原因は、成人の心原性とは違い、非心原性が多いです。したがって、早期に呼吸の状態を評価し、心停止に陥らせないのが大切です。
胸骨圧迫
乳頭線のやや下を2本指で圧迫します。圧迫の強さは胸の厚みの1/3くらいです。少なくとも100回/分で行います。圧迫の強さは胸の厚みの1/3くらいです。胸骨圧迫30回人工呼吸2回を繰り返します。
乳児小児の心停止に至る致死的病態
不整脈、低酸素血症、アシドーシスが原因で心停止に至ります。低酸素症とアシドーシスの原因は呼吸障害とショックです。異物誤飲・誤嚥、溺水によるものが多いです。
乳児の窒息のサイン
苦しそうだけど泣きません。
顔が真っ赤になっています。その後チアノーゼ(写真の状態:唇の周りが真っ青)になります。
声が出なくなります
呼吸時の甲高い声などがサインとなります。
赤ちゃんは自分でchoking signはできません。
乳児の気道異物除去法
背部叩打法と胸骨圧迫(胸部突き上げ)を交互に数回繰り返します。乳児は液体による窒息が多いので、頭部を下げて行うことが推奨されます。異物除去後は、内蔵損傷が無いか医療機関を受診させてください。
